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第12部「弱肉強食」

12部 弱肉強食





雑貨屋  植杉   01時07分
「・・・・ペッ」
植杉が自分の足下に血を吐く。
「ったくぅ・・・・イタタタタ・・・・」
植杉の右足の下には、高内が転がっていた。
「・・・・ちぃ、石羅には逃げられたな・・・まぁ、後で殺せるか・・・」
植杉は、コンビニから花火とライターとオイルとお茶とお菓子を持ッて来た。
どうやら高内は雑貨屋にあったイスで殺したらしい。
「ヤダヤダ・・・血ぃ付いちゃったじゃん・・・」
服のそでで顔を拭き、自分のバッグに高内のバッグのものを入れる。
「あす真・・・・良いもん持ってんじゃん」
高内のバッグに入っていた火薬300gを見て笑った。
バッグを担ぎ、店を出ようとすると・・・店に目面が入ってきた。
「・・・真癒・・・・・か。まぁ、嫌いじゃないしそのまんま出てこう・・・・」
『・・・チカッ、チカッ』
「・・・!?」
植杉の、スイッチの入れっぱなしのキーチャ-が光り出した。
「・・・・そっか、真癒・・・・殺さなきゃいけないね・・・・」

「・・・・ここなら・・・・寝れるかなぁε-( ̄、 ̄;」
目面は肩を撫で下ろし、トイレに入る。
「・・・・ゴメンね・・・真癒・・・・」
植杉はすぐに、細めの長さ10m程のヒモを出し、オイルのフタを開け、中にヒモを漬ける。
ヒモを出し火薬の粉の中に入れる。
ポケットからライターを取り、火薬の中のヒモを取り出し、トイレの近くに隠れる。
『ジャー-ー』
水が流れる音と共に、トイレの扉が開く。
『ガチャ』『カチッ』
扉が開く音と共にライターの音が鳴る。
もちろん、水の音が邪魔をして、目面の耳には届かない。
植杉はライターでヒモの真ん中に火を付け、目面の真後ろに回る。
「・・・・・?」
『ヒュル』
「あぁぁぁぁ!!」
目面の首に火の付いたヒモが巻き付く。
「・・・ふっ!」
すかさず植杉は目面の身体にまだ火の付いていないヒモの部分を巻き付ける。
【ドドッ!!】
目面はその場に倒れ、じたばたとヒモを払おうとする。
・・・が、ヒモは取れても目面の服や髪の毛に火は回る。
「・・・・」
植杉は無言で暴れる目面にオイルをまく。
「・・・芯まで燃えなぁ・・・」
植杉は何かに気付き歩く。
植杉は店内にあった、釘打ち機を手に取る。
必死で火を消し、震えている目面に近付き、太ももに釘打ち機を押し当てる。
「・・・・真癒、悪いけど・・・カギを私に渡して?」
「・・・・・」
目面は生きているようだが、震えるだけで、植杉にカギを渡そうとはしない。
「・・・・・・・」
『バスッ!!』
「ギャァァァァァァーーーー!!!!」
植杉は躊躇無く目面の太ももに向けて、釘打ち磯の引き金を引く。
太ももからドッと血が溢れる。
目面は、キズ口を押さえるが、指と指の間から血は流れた。
目面は壁を使いたちあがろうとした。
・・・・その時、目面は口の中に異物が入ったのが分かった。
「・・・・ねぇ、渡して生きるのと死んで渡すのどっちが良いの?」
植杉は目面の舌に釘打ち磯を押し付けた。
「・・・・・」
目面は・・・一瞬植杉の顔を見てから・・・・ゆっくりと目を瞑った。
「・・・・そう・・・、交渉決裂ね」

『バスッ!』


雑貨屋前  植杉   01時21分
・・・植杉が店から出て来る。
その右手では、カギが光っていた。
「弱肉強食・・・」
左手は、目面の髪の毛を掴み、引きづっていた・・・
舌・両目・両耳に釘を打たれていた。
・・・もう、目面かも分からなかったーーー・・・

植杉はゆっくり舌舐めずりした。







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